ボトックス注射を打ちすぎる・やめるとどうなる?見た目の変化や得られる効果などを解説
ボトックス注射は、顔のしわや肩こりの改善など、さまざまな目的で用いられる施術ですが、効果的な注射回数や投与量が決まっているため、適切な方法での治療が必要です。
切らない施術として知られているボトックスですが、注射を打ちすぎたり定期的に打っているのをやめたりした場合に現れる症状について事前に知っておく必要があります。
この記事では、ボトックス注射を打ちすぎたりやめたりしたらどうなるのか、ボトックス注射で失敗しないためのポイントなどを紹介します。
ボトックス注射での治療を検討している人や、ボトックスの副作用について不安がある人は参考にしてください。
ボトックス注射でできること
ボトックス注射によって期待できる効果は以下の通りです。
フェイスラインの引き上げ
ボトックス注射は、フェイスラインの引き上げに効果が期待できます。
広頸筋と呼ばれる筋肉にボトックスを注射すると、顔を下方に引っ張る働きが弱まるため、自然な表情を保ったまま顔のたるみを解消できます。
また、ボトックスを筋肉ではなく真皮に注入するスキンボトックスと呼ばれる方法にも、同様に顔のたるみを持ち上げる効果が期待できます。
脂性肌の改善
ボトックス注射は、脂性肌の改善に効果が期待できます。
スキンボトックスを行うと、皮脂の分泌を促す神経の働きが阻害されるため、肌のテカリやベタつきを改善します。
筋肉への注射ではなく顔全体へ広範囲に注射するため刺す本数は多いですが、痛みが少なくダウンタイムもほとんどないため、脂性肌による化粧崩れに悩む人におすすめです。
表情じわができにくくなる
ボトックス注射は、顔に刻まれる表情じわの改善に効果が期待できます。
表情じわとは、人が怒る・笑う・顔をしかめるなど喜怒哀楽の表情をした際に現れるしわで、表情筋の働きによって少しずつ顔に刻まれていきます。
表情じわができやすい場所は目尻・額・眉間・あご・目の周辺・口元などさまざまですが、ボトックス注射は筋肉の働きが原因であるこれらのしわの改善に効果的です。
肩こりの緩和・改善
ボトックス注射は、肩こりの緩和・改善に効果が期待できます。
肩こりを引き起こす僧帽筋にボトックスを注射すると、筋肉の緊張やこりによる痛みの緩和に効果を発揮します。
そのため、肩の慢性的なこり・重みを感じている人や、肩こりからくる頭痛を改善したい人などにおすすめです。
また、僧帽筋や首・背中周りの筋肉を引き締めることで肩の張りが縮小し、肩から首周りにかけてのラインをスッキリさせる効果も期待できます。
顔を小顔に近づける
ボトックス注射には、顔を小顔に近づける効果が期待できます。
顔の筋肉の一部である咬筋が発達している人は、エラが張っている場合があるため、咬筋にボトックスを注射しフェイスラインを引き締めることで小顔効果が得られます。
エラ張り顔の原因には、筋肉以外にも骨格や脂肪などの要因が考えられますが、咬筋の発達が原因である場合は、切らずに改善できるボトックス注射がおすすめです。
部分痩身効果
ボトックス注射は、筋肉によって太く見える全身のパーツに対する部分痩身に効果的です。
脚や腕、肩などは筋肉が発達しやすく、特別な運動をしていなくても力仕事やハイヒールの常用などが原因で筋肉太りしやすいです。
また、学生時代にスポーツをしていた名残で腕や脚が筋肉質である場合でも、ボトックスを用いて筋肉を萎縮させ、すらっと細い状態に導く効果が期待できます。
ニキビや開いた毛穴の改善
ボトックスは、ニキビや毛穴の開きの改善に効果的です。
スキンボトックスを行うと、ボトックスが皮脂腺や汗腺へ作用することで毛穴が引き締まるため、肌に皮脂や汚れが蓄積するのを防ぎます。
その結果、毛穴に老廃物がたまることで引き起こされるニキビを予防する効果が期待できます。
多汗症の改善
ボトックス注射は、多汗症の改善にも効果的です。
ボトックスには発汗を促すアセチルコリンの分泌を阻害する効果があるため、脇以外にも、足の裏・手のひら・額など、さまざまな部分の発汗抑制作用があります。
また、メスを入れずに脇汗の量を減らせる点や、間接的にワキガの改善に効果が期待できる点も大きなメリットです。
ボトックス注射を打ちすぎる・やめるとどうなる?
ここからは、ボトックス注射を打ちすぎたり、やめたりしたらどうなるのか説明します。
打ちすぎた場合
ボトックス注射を打ちすぎることで引き起こされる現象は以下の通りです。
表情に違和感が現れることがある
ボトックス注射を打ちすぎると、表情に違和感が現れる場合があります。
ボトックスには、表情を作るのに重要な働きをする表情筋を弱くすることで、しわの発生を抑制する効果がありますが、注射しすぎると表情が引きつったり、無表情になったりします。
これは、ボトックスが効果を発揮しすぎるためで、医師が注入量や注射部位を誤ったり注射の回数や頻度が不適切だったりすることが原因です。
まぶたが重くなることがある
ボトックス注射を打ちすぎると、眼瞼下垂によってまぶたが重くなる可能性が高まります。
眼瞼下垂は、ボトックスがまぶたを開く働きを担う筋肉の力を弱めることで引き起こされるため、目を開くのに支障がでたり、まぶたを重く感じたりする原因になります。
ボトックス注射によって引き起こされる眼瞼下垂は、多くの場合ボトックスの投与量や注射回数が多いことが原因です。
しかし、適切に処置してもまれに発症するケースがあるため、もともとまぶたのたるみが強く、眼瞼下垂になりやすいとクリニックで判断された場合には、ボトックスの注入を断られる可能性があります。
口の動きに異常が現れることがある
ボトックス注射を打ちすぎると、口の動きに異常が現れる場合があります。
この現象は特にエラボトックスの注入量を誤った際に多くみられ、エラが張る原因である咬筋の働きが弱まり、口が思うように動かなくなる恐れがあります。
開口や咀嚼に支障が生まれることで食事が困難になったり、喋ることに不便さを感じたりするため注意が必要です。
老けたような顔になることがある
ボトックス注射を打ちすぎると、顔が老けたような印象になる可能性があります。
これは、咬筋が委縮し頬の皮膚が一時的にたるむことで引き起こされる現象で、多くの場合は時間が経つともとの状態に戻ります。
ただし、皮膚が薄い場合や、肌にハリがないなどの特徴がある場合、もとに戻るまで時間がかかる可能性があることを理解しておきましょう。
薬物耐性がつくリスクがある
ボトックス注射を打ちすぎると、ボトックスに対する耐性がつく可能性があります。
ボトックスを過剰に注入したり頻繁に注射したりすると、抗体の生成が促進され、効き目が薄く感じる可能性があります。
ボトックス注射は適切な間隔で適切な量を注入し、状態を見ながら施術することで長く効果が得られやすい施術です。
やめた場合
ボトックス注射をやめることで引き起こされる現象は以下の通りです。
気になる顔の悩みが再び現れる
ボトックス注射をやめると、治療前の顔の悩みが再発する可能性があります。
ボトックスの効果で改善されていたしわやエラ張りなどが再び出現するため、治療後の顔を見慣れた人の視点で見ると症状が悪化したように感じるでしょう。
悩みがない状態を維持したい場合は、ボトックスを打ち続けるか、ほかの美容施術で根本から改善する必要があります。
次の施術で再び効果が現れるまで時間がかかる
ボトックス注射をやめると、再び症状を改善するためにボトックスを注射した際に効果がでるまで時間がかかります。
ボトックスの効果は一度の施術で永久に続くものではないため、やめて一定期間が経過すると治療前の状態に戻ってしまい、再び効果を得るためには施術後2~3日待たなければいけません。
また、身体がボトックスに反応しづらくなることで次の治療で効果がなかなかでないと感じたり、効果的な治療の間隔が以前より短くなったりするリスクが懸念されます。
ボトックス注射を繰り返し打ち続けるとどうなる?
ボトックスは、継続して打ち続けても大きな問題はありません。
適切な注射量や施術の間隔を守っていれば、ボトックスを長期間打ち続けることで人体に悪影響が及ぶことはほとんどないとされています。
ボトックス注射は長年利用されていますが、打ち続けたことによる問題は報告されておらず、保険診療で用いられるケースもある治療法です。
しかし、まれにボトックスを注射し続けることで抗体ができ、効き目を感じにくくなる場合があります。
さらに注射量を誤った場合、日常生活に支障をきたす副作用が発生するリスクもあるため、繰り返しの施術を希望する場合は医師との相談やクリニック選びを慎重に行いましょう。
ボトックス注射の効果的な施術頻度は?
ボトックス注射による効果は永久ではないため、持続して効果を感じるためには3〜6ヶ月に1回ほどの頻度で施術を受けましょう。
効果の出方や持続期間には個人差があるため、1回の注射で効果が長持ちする人や短い期間で効果が弱まってしまう人、注射後に効果が現れるまですぐの人や時間がかかる人などさまざまです。
そのため、施術頻度は医師と相談して決めることが大切ですが、効果を継続して感じたい人は、効果が薄まってきたと感じた時点で次の施術を受けるのがおすすめです。
ボトックス注射で失敗しないための注意点
ここからは、ボトックス注射で失敗しないための注意点について紹介します。
必要部分に必要な量を注射する
ボトックス注射を打つ際は、必要部分に必要な量だけ注射することが大切です。
ボトックスは、打ちすぎると咀嚼が困難になる、まぶたが重くなる、表情が不自然になるなどの症状が現れる場合があります。
反対に、製剤の注射量が少なかったり注射位置がずれたりすると、予定通りの効果が得られない可能性も考えられるため、ボトックス注射は必要部分に必要な量を注射することが重要です。
希望の仕上がりについて医師とよく相談する
ボトックス注射を行う際は、医師と注射後の仕上がりについてよく相談することが大切です。
ボトックス注射は、同じ方法で施術を受けても医師の技術や知識によって仕上がりが異なる可能性があります。
また失敗の可能性も懸念されるため、仕上がりのほか失敗のリスクについても説明したうえで親身になって相談にのってくれる医師を選びましょう。
注射後の生活の仕方に気を付ける
ボトックス注射を打った後は、生活の仕方に注意しましょう。
基本的に、注射部位周辺に強い力を加える行動や、血行がよくなる行動はしてはいけません。
ボトックス注射は、適切な方法で施術を受けても注射後の過ごし方が効果の出方に大きく作用するおそれがあります。
予期せぬ副作用が発生したり、思ったような効果が得られずに後悔したりすることがないように、注射後の具体的な過ごし方は医師によく確認しておくことが必要です。
まとめ
今回は、ボトックス注射をやめたり、打ち続けたりしたらどうなるのかや、失敗しないためのポイントについて紹介しました。
ボトックスはやめたり打ち続けたりすることで治療したい症状が悪化することはないため、効果を継続して感じたい場合は定期的に施術を受けるのがおすすめです。
しかし失敗のリスクもある治療法であるため、親身になって詳細な説明を行ってくれる医師やクリニックを選択しましょう。
カラーグランツクリニックでは、さまざまな部位や目的を対象としたボトックス注射のメニューをご用意しています。
部分部位ごとの施術のほか単位ごとの施術も承っているため、気になる部位に効果的に作用する治療が可能です。
またスキンボトックスによる毛穴・ニキビや脂性肌の治療にも対応しているため、北九州でボトックス注射を検討している方は、ぜひご利用ください。
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執筆者
院長
天本 夏希Amamoto Natsuki
Color GlanZ Clinicのホームページをご覧いただき、ありがとうございます。クリニックにご来院くださる皆様が「自分らしさ」を大切にできるよう、そして毎日鏡を見るたびに「Color GlanZ Clinicへ来てよかった」と思っていただけるような施術をご提供できるように、現状に満足することなく、学び続けることを心掛けております。
経歴
- 2015年3月 佐賀大学医学部卒業
- 2016年4月 国立病院機構佐賀病院 初期研修医
- 2018年4月 湘南美容クリニック福岡院勤務
- 2019年11月 福岡市内美容皮膚科勤務
- 2023年9月 Color GlanZ Clinic勤務