ニキビ跡による色素沈着の原因・治療法・NGセルフケアを解説
ニキビが治ったあとに残る茶色い跡は、時間が経ってもなかなか薄くならず、鏡を見るたびに気持ちが落ち込んでしまうことがあります。
ファンデーションでも隠しにくく、「いつ治るのか」と不安を抱える方も少なくありません。
色素沈着と呼ばれる跡は、炎症によって増えたメラニンが肌にとどまることで起こるもので、ケアの方法を間違えると長引きやすくなる点も悩みを深める要因です。
この記事では、色素沈着が残る仕組みからタイプ別のリスク、避けたいセルフケア、改善に役立つ治療までを分かりやすくまとめました。
なぜニキビ跡が色素沈着として残るのか

ニキビが治ったあとに残る茶色い跡は、時間が経っても引かず、ファンデーションでも隠れにくいことがあります。
ニキビ跡が茶色く見える背景には、炎症によってメラニンが増える「炎症後色素沈着」が関係します。
炎症の強さや肌質によって改善までの期間に差が生じるため、仕組みを理解することが改善の第一歩です。
ここからは、茶色い跡が残る原因と、どのくらいで薄くなるのかを詳しく解説します。
ニキビ跡が茶色く残る原因は炎症後色素沈着
ニキビ跡が茶色く残る主な理由は、炎症によって増えたメラニンが肌に沈着する炎症後色素沈着によるものといえます。
ニキビの炎症が強くなるほど周囲の皮膚が刺激を受け、紫外線などの外的ストレスから肌を守ろうとしてメラノサイトが活発になる仕組みです。
本来であればターンオーバーによってメラニンは少しずつ排出されますが、炎症が深かった場合や代謝リズムが乱れている場合は、メラニンが肌の内部に残り続けることがあります。
特に赤ニキビや黄ニキビのように炎症の度合いが強いタイプは色素沈着につながりやすく、薄くなるまで時間がかかる傾向です。
茶色い跡が長く残る背景には、炎症の深さだけでなく、紫外線や摩擦といった外的刺激が影響する可能性もあります。
色素沈着が改善するまでの期間目安
色素沈着が薄くなる時期は、炎症の程度や肌質、日々のケアによって大きく左右される傾向があります。
軽度のケースでは、肌の生まれ変わりが進むにつれて数週間から数ヶ月かけて徐々に色が和らぐことが多い状態です。
一方で、赤ニキビや黄ニキビのように炎症が強かった跡は、メラニンが多く生成されることで沈着が深まりやすく、改善までに半年から1年ほど要する場合も見られます。
このほか、紫外線の影響を受けると色が濃く見えやすく、回復が遅れる点にも注意が必要です。
改善を早めるためには、紫外線対策や摩擦を避ける習慣に加え、スキンケアで肌のバリアを整えることが重要です。
適切なケアを続けることで徐々に明るさが戻るため、仕組みを理解しながら焦らず取り組む姿勢が大切になります。
【ニキビのタイプ別】色素沈着のなりやすさ

ニキビと一口にいっても、白ニキビや黒ニキビのような初期段階から、赤ニキビや黄ニキビのように炎症が進んだ状態まで、タイプによって肌への負担は大きく異なります。
炎症が強いほどメラニンが作られやすく、色素沈着として跡が残るリスクが高まるため、まずは自分のニキビがどの段階にあるのかを把握することが重要です。
ここからは、種類ごとにどの程度色素沈着が起こりやすいのかを分かりやすく解説します。
白ニキビ
白ニキビは、毛穴に皮脂と角質がたまって盛り上がった初期段階のニキビです。
炎症を伴わないため痛みが出にくく、見た目の赤みもほとんどありません。
この段階で適切にケアできれば、色素沈着として跡が残るリスクは比較的低いです。
ただし、放置すると酸化が進み黒ニキビへ移行することがあり、炎症へと進むと一気に色素沈着の可能性が高まります。
白ニキビ自体は軽度でも、触れる、潰す、摩擦を加えると炎症が起きやすく、そこからメラニンが作られ色が残りやすくなる点に注意が必要です。
黒ニキビ
黒ニキビは、毛穴に詰まった皮脂が空気に触れて酸化し、表面が黒く見える状態です。
炎症はまだ強くありませんが、酸化が進んだ皮脂は刺激となり、赤ニキビへ悪化しやすい点が特徴になります。
黒く見える部分自体はメラニンではないため、この段階での色素沈着リスクはそこまで高くありません。
ただし、毛穴まわりの皮膚に軽い炎症が起きているケースもあり、長期間繰り返すと炎症後色素沈着につながりやすくなります。
また、気になって指で押し出そうとすると炎症が一気に強まり、赤みや茶色い跡の原因になるため避けたい行為です。
黒ニキビは「一歩手前のサイン」と捉え、皮脂分泌のコントロールや毛穴詰まりの改善を進めることで、色素沈着を未然に防ぎやすくなります。
赤ニキビ
赤ニキビは、毛穴内部で細菌が増え、炎症反応が起こった状態を指します。
皮膚表面に赤みが広がり、触れると痛みを感じることも多い段階です。
この炎症が強いほどメラニン生成が活発になり、茶色い跡が残りやすい状態につながります。
また、赤ニキビを触ったり、潰してしまうと炎症がさらに深部へ広がり、改善まで長期間を要する点にも注意が必要です。
冷却や刺激を避けるケアに加え、炎症を抑える成分や医療的アプローチを取り入れることで、色素沈着のリスクを軽減しやすくなります。
黄ニキビ
黄ニキビは、赤ニキビの炎症がさらに進み、膿が溜まった状態です。
内部では炎症がピークに達しており、皮膚組織へのダメージが大きいことから、色素沈着だけでなく凹凸の跡につながる可能性も高い段階になります。
この状態で潰してしまうと、炎症がさらに深部に広がり、濃く残りやすい茶色い色素沈着や瘢痕へ発展しやすくなるため、刺激を加えないことが大切です。
医療機関での治療を併用すると炎症を早く落ち着かせやすく、跡を抑えることにつながります。
早めの対処が、長期的な色素沈着を防ぐ鍵になります。
色素沈着を悪化させるニキビのNGセルフケア

色素沈着を早く薄くしたい思いから、自己流で強いケアを続けてしまうケースは少なくありません。
しかし、刺激の強い洗顔や頻回のピーリングなどは、炎症をかえって広げる原因になります。
肌が繰り返し刺激を受けるとメラニンが過剰に作られやすくなり、茶色い跡が長引くきっかけになりかねない点にも注意が必要です。
色素沈着を防ぐには、負担の少ないケアを基本とし、痛みや赤みを誘発する行動を避けることが欠かせません。
誤ったセルフケアを続ける前に、一度肌の状態を見直す視点が重要になります。
色素沈着したニキビ跡を改善する方法

色素沈着が残ったニキビ跡は、自然に薄くなるまで時間がかかることが多く、ケアの方向性を誤ると色が定着しやすい点が悩みを深めます。
改善の鍵になるのは、炎症を繰り返さない生活環境づくりと、肌の回復力を高めるケアの両立です。
ここからは、生活習慣から専門治療まで、色素沈着を軽減するための具体的な方法を順に解説します。
生活習慣の見直し
肌の回復は、炎症を落ち着かせる環境が整っているかどうかで大きく変わるため、まずは生活全体を見直すことが重要になります。
睡眠不足が続くとターンオーバーが乱れ、メラニンの排出が滞りやすくなります。
また、偏った食事や過度なストレスは、皮脂バランスを崩し炎症を繰り返す原因になりかねません。
さらに、摩擦の多い習慣や紫外線を避けられない生活が続くと、メラニンが蓄積しやすく色素沈着が濃く見える要因になります。
肌そのものの力を引き出すためには、睡眠・食事・ストレス管理を含めた生活習慣の調整が欠かせません。
食事と睡眠の質を整える
肌が生まれ変わるリズムを支えているのは、質の高い睡眠と栄養のバランスが取れた食事です。
睡眠中には細胞修復が進み、ターンオーバーが促されるため、眠りが浅い日が続くとメラニンを排出する力が低下し、色素沈着が残りやすい状態になります。
また、ビタミンCやビタミンE、亜鉛などを含む食材は、炎症を抑えて肌の回復を後押しする役割を持ちますが、食事の偏りがあると十分な働きが得られません。
肌が明るさを取り戻す土台づくりには、修復を妨げない睡眠時間の確保と、抗酸化作用を持つ食材を意識的に取り入れる姿勢が必要不可欠です。
体内環境を整えることが、色素沈着の改善を後押しする大切なステップになります。
丁寧なスキンケアで肌の回復をサポート
色素沈着を薄くしていくには、炎症を悪化させないスキンケアが欠かせません。
刺激の強い洗顔や摩擦を生むクレンジングは肌バリアを弱め、かえってメラニンを蓄積しやすい状態をつくります。
まずは、洗いすぎを避け、保湿を中心に肌に必要なうるおいを保つケアを軸にすることが大切です。
また、ビタミンCやナイアシンアミドなど、メラニン生成を抑える働きを持つ成分を取り入れると回復のサポートになります。
ただし、刺激を感じやすい肌質の場合は濃度や使用頻度に注意が必要です。
丁寧で負担の少ないケアを続けることで、肌の回復力が整い、色素沈着が徐々に和らいでいく土台がつくられます。
医療機関で治療を受ける
セルフケアだけでは色がなかなか薄くならないケースや、炎症が強かった跡が長く残る場合は、医療機関での治療を検討することで改善のペースが変わる可能性があります。
色素沈着は肌の奥にメラニンが蓄積し、自然な排出が進みにくい状態になっていることが多く、スキンケアでは十分な変化を得にくいことがあります。
医療機関では、ピーリングや光治療、レーザー、肌再生を促す施術などが用意されており、肌質や沈着の深さに合わせて組み合わせることが可能です。
医療機関で受けられる治療を詳しく説明します。
内服薬(イソトレチノイン・トラネキサム酸)
イソトレチノインは皮脂分泌を抑える作用が強く、炎症を繰り返すタイプのニキビに効果的とされています。
皮脂が多い状態では毛穴詰まりが起こりやすく、炎症が悪化し、色素沈着が長引く原因になりかねません。
イソトレチノインは皮脂腺の働きを抑えて炎症を沈静化することで、色素沈着を悪化させない環境を整える役割を持ちます。
ただし、乾燥や粘膜の刺激など副作用への注意が必要で、医師の管理下で使用する薬剤です。
継続的な内服が前提となるため、肌の状態に合わせた判断が欠かせません。
色素沈着の予防・改善目的なら、トラネキサム酸の内服もおすすめです。
トラネキサム酸は、シミの原因となるメラニンが皮膚に蓄積するのを防ぐ作用や抗炎症作用があり、美白や炎症後色素沈着の予防や改善にも役立ちます。
トラネキサム酸配合の市販薬はドラッグストアなどでも販売されていますが、市販品は処方薬よりもトラネキサム酸の配合量が少なく、期待できる効果にも違いがあります。
より効果的な色素沈着を対策をしたい場合は、一度美容皮膚科で相談してみましょう。
ピーリング
ピーリングは、古い角質をやさしく取り除き、ターンオーバーを促す治療です。
メラニンが排出されやすい環境を整えることで、色素沈着の改善を後押しします。
強い刺激を与えずに代謝を高める点が特徴で、繰り返すニキビ跡のケアと相性が良い施術です。
ただし、頻度が多すぎると肌のバリアを弱める可能性があるため、医師が設定した間隔で行うことが勧められています。
継続することで、色のムラが徐々に明るい方向へ向かいやすくなります。
ハイドラジェントル
ハイドラジェントルは、水流を利用して毛穴の詰まりを取り除き、肌に不要な角質や皮脂を浮かせて洗い流す施術です。
薬剤と水流を組み合わせた3段階構造が特徴で、汚れを落としながらうるおいも補える点が大きな強みです。
詰まりが解消されると炎症が起きにくくなり、その結果として色素沈着の悪化を防ぎやすくなります。
繰り返しニキビができる肌は代謝が乱れがちなため、ハイドラジェントルのように負担を抑えた洗浄を取り入れることで、肌が整い色素沈着が薄くなるための土台を作りやすくなります。
毛穴の状態を改善したい方に向いている治療です。
肌育注射(手打ち・水光注射)
肌育注射は、肌に必要な美容成分を直接届け、細胞の生まれ変わりを促す施術です。
色素沈着は代謝が滞った肌では改善が進みにくい傾向があるため、肌の回復を底上げするアプローチが有効になります。
機械打ちは、成分を細かく均一に届けることで、表面だけでなく内部の環境を整えられる点が特徴です。
手打ちの場合は、細かい部分に合わせて調整しやすいメリットがあります。
炎症後に残った色ムラは、肌が新しく生まれ変わる力が整うと薄くなりやすいため、肌質そのものを整えるアプローチが有効になります。
メソナJ
メソナJは、電気の力を利用し美容成分を肌の深部へ届けるエレクトロポレーションの一種です。
注射針を使わないため、肌への負担が少ない点が大きな特徴です。
色素沈着は、メラニンが肌の内部にとどまり排出されにくい状態のため、肌環境を整え回復力を高める施術と相性が良いとされています。
刺激が少ない施術であることから、炎症が残りやすい肌にも取り入れやすく、継続することで色ムラが徐々に和らぎやすくなります。
スキンケアでは届きにくい部分へのアプローチを可能にし、肌を整えるサポートとして適した治療です。
ポテンツァ
ポテンツァは、マイクロニードルで肌に微細な刺激を与えながら高周波エネルギーを届け、再生力を高める治療です。
色素沈着は代謝の滞りが長く続くほど濃く見える傾向があり、肌そのものの再生を促すアプローチが必要になる場合があります。
微細な刺激で肌が再生しやすい環境が整うため、色素沈着が薄くなる土台づくりに適した治療といえます。
針の深さやモードが調整できるため、一人ひとりの肌状態に合わせた細やかな施術が可能です。
停滞している色ムラに対して、変化を感じたい方に向いています。
フォトフェイシャル
フォトフェイシャルは、光エネルギーを利用してメラニンに反応し、色素を徐々に薄くしていく治療です。
広範囲に作用するため、顔全体の色ムラが気になる場合にも適しています。
メラニンが多い部分に光が当たり、肌のターンオーバーが促されることで、色素沈着が少しずつ明るい方向へ向かいやすくなります。
比較的刺激が少なく、継続しやすい施術として取り入れられることが多い治療です。
色素沈着が広範囲に残っているケースや、肌の明るさを全体的に引き上げたい方に向いており、メラニン蓄積が原因の跡に対して効果を発揮します。
レーザートーニング
レーザートーニングは、低出力のレーザーを肌に均一に照射し、少しずつメラニンを除去していく治療です。
茶色く色素沈着したニキビ跡に効果的で、その他にもそばかす、肝斑、色ムラ、くすみ、美白、毛穴の開きの改善、ハリ・弾力アップなどさまざまな効果が期待できます。
レーザートレーニングは出力がマイルドなので、ダウンタイムや痛みがほとんどない点も魅力です。
肌への刺激やダウンタイムをなるべく抑えたい方、色素沈着に加えて他のレーザーでは悪化の可能性がある肝斑がある方に向いています。
まとめ
ニキビ跡が茶色く残る主な要因は、炎症によって生成されたメラニンが肌にとどまってしまうことにあります。
炎症の強さやニキビの種類によって色素沈着のリスクは変わり、生活習慣や外的刺激が長引かせる要因になる場合も少なくありません。
自己流の強いケアは悪化につながることがあり、まずは肌が落ち着く環境づくりが重要です。
生活習慣を整えたうえで、必要に応じて専門治療を取り入れると、改善を実感しやすくなります。
カラーグランツクリニックでは、ピーリングやハイドラジェントル、ポテンツァなど肌状態に合わせた治療を提案しており、色素沈着に悩む方のサポートも行っています。
自分の肌に合うケアを続けることで、少しずつ明るさが戻っていきます。
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執筆者

院長
天本 夏希Amamoto Natsuki
Color GlanZ Clinicのホームページをご覧いただき、ありがとうございます。クリニックにご来院くださる皆様が「自分らしさ」を大切にできるよう、そして毎日鏡を見るたびに「Color GlanZ Clinicへ来てよかった」と思っていただけるような施術をご提供できるように、現状に満足することなく、学び続けることを心掛けております。
経歴
- 2015年3月 佐賀大学医学部卒業
- 2016年4月 国立病院機構佐賀病院 初期研修医
- 2018年4月 湘南美容クリニック福岡院勤務
- 2019年11月 福岡市内美容皮膚科勤務
- 2023年9月 Color GlanZ Clinic勤務
