ボトックスでほうれい線は改善できる?ヒアルロン酸との比較やメリット・デメリット
「笑ったときにできるほうれい線が、だんだん元に戻らなくなってきた」「鏡を見るたびに深くなるほうれい線に、年齢を感じてしまう」このようなお悩みを抱えていませんか。
美容医療にはさまざまな選択肢がありますが、中でもボトックス注射はほうれい線に効果があるのか、気になっている方も多いはずです。
この記事では、ボトックスがほうれい線にどのように作用するのか、その仕組みから効果、メリット・デメリットまで解説します。
さらに、ヒアルロン酸注射やハイフ(HIFU)といった他の治療との違いも比較します。
自分にとって最適なケアを選ぶためにも、ぜひ参考にしてください。
ほうれい線へのボトックス注射|効果がある方・ない方の特徴

ほうれい線の改善を目指すボトックス注射ですが、実はシワの種類によって向き不向きがあります。
自分のほうれい線がどのタイプなのかを理解することが、適切な治療法を選ぶために欠かせないポイントです。
ここでは、ボトックス注射が効果を発揮するほうれい線の特徴と、残念ながら効果が出にくいケースについて紹介します。
表情のクセによる『動的なほうれい線』に有効
笑ったり口を大きく動かしたりした時にだけ、ほうれい線がくっきりと現れるタイプの方には、ボトックス注射が有効である可能性が示唆されています。
これは『動的なほうれい線』と呼ばれ、表情を作る筋肉、特に口周りの筋肉が過剰に働くことで皮膚に折り目がつく状態です。
ボトックス注射をすることで、筋肉の緊張を和らげ、表情を作った際のほうれい線の食い込みを浅くし、目立たなくさせる効果が期待できます。
肌のたるみが軽微で、表情のクセが主な原因である方におすすめの治療法です。
たるみや骨格による『静的なほうれい線』には不向き
一方、無表情のときでもほうれい線がはっきりと刻まれている『静的なほうれい線』の場合、ボトックス注射だけでの大幅な改善は困難です。
このタイプのほうれい線は、加齢によるコラーゲンの減少や肌のたるみ、頬の脂肪の下垂、さらには骨格などが複合的に絡み合って生じており、筋肉の動きを抑える作用を持つボトックスでは改善が難しいためです。
ボトックスは筋肉の動きを抑えるための薬剤であり、すでにできてしまった深い溝を埋めたり、たるみを引き上げたりする直接的な作用は期待できません。
そのため、静的なほうれい線にはヒアルロン酸注射など、より適した施術を組み合わせることが重要になります。
ボトックスがほうれい線に効く仕組み

ボトックスは、表情によってできるほうれい線に対してなぜ効果的なのでしょうか。
ここでは、ボトックスがほうれい線にアプローチする具体的なメカニズム、効果が現れるまでの期間と持続性、そして注意すべきリスクと回避策について紹介します。
ほうれい線の原因となる口周りの筋肉にアプローチ
ボトックスの主成分であるボツリヌストキシンは、神経の末端から放出されるアセチルコリンという神経伝達物質の働きをブロックする作用を持ちます。
アセチルコリンは、筋肉を収縮させるための命令を伝える役割を担っています。
ほうれい線の原因となる小鼻の横にある上唇鼻翼挙筋といった筋肉にボトックスを適量注射すると、筋肉の過剰な収縮が抑制されるのです。
その結果、笑ったときなどに筋肉が強く動きすぎるのを防ぎ、ほうれい線が深く刻まれるのを未然に防ぐ効果が期待されます。
効果の発現時期と持続期間の目安
ボトックス注射の効果は、施術後すぐに出るわけではありません。
通常、施術を受けてから数日かけて徐々に効果が現れ始め、約1週間で効果が安定します。
効果の持続期間には個人差がありますが、一般的には3~6ヶ月程度です。
効果を持続させるためには、定期的に施術を受けることが推奨されます。
複数回の施術により、効果の持続期間が長くなる傾向があると言われています。
笑顔が不自然になるリスクと回避策
ほうれい線へのボトックス注射における懸念点は、笑顔がひきつったり、不自然に見えたりするリスクです。
これは、薬剤を注入する量や位置が不適切な場合に、口角を引き上げる筋肉(大頬骨筋など)にまで作用が及んでしまうために起こります。
結果として、口元が動かしにくくなる、笑顔が左右非対称になる、鼻の下が伸びて見えるといった望ましくない変化が生じる可能性があります。
リスクを避けるためには、顔面の解剖学を深く理解し、一人ひとりの筋肉の動きを見極めて正確に注射できる、経験豊富な医師による施術が重要です。
ほうれい線へのボトックス注射のメリット

数あるほうれい線治療の中で、ボトックス注射が選ばれる理由には手軽さと将来的な予防効果にあります。
多忙な日々を送る方でも受けやすく、未来の美しさへの投資にもなるボトックス注射のメリットを具体的に見ていきましょう。
短時間で完了しダウンタイムが少ない
ボトックス注射の魅力は施術時間が10〜15分程度と短く、外科手術のような大掛かりな準備が不要な点にあります。
注射のみの治療なので、体への負担が少なく、ダウンタイムもほとんどありません。
施術当日からメイクは可能ですが、ボトックスは熱に弱いため、入浴は短時間にとどめるか、シャワーのみが推奨されます。
まれに注射部位に内出血や赤み、腫れが出ることがありますが、これらも通常は数日~1週間程度で自然に軽快します。
表情ジワの悪化を予防する効果
ボトックス注射のもう一つのメリットは、現在あるシワの改善だけでなく、将来的にシワが深く刻まれるのを予防する効果が期待できる点です。
同じ表情のクセを繰り返していると、肌の同じ部分が何度も折りたたまれ、やがてコラーゲン繊維が断裂し、無表情でも消えない深いシワとして定着してしまいます。
ボトックス注射で筋肉の過剰な動きを定期的にリセットすることで、この『シワの形状記憶』を防ぎ、若々しい印象を長く保つ手助けとなります。
ほうれい線へのボトックス注射のデメリット

手軽さが魅力のボトックス注射ですが、メリットばかりではありません。
効果の持続性や施術者の技量に依存する点など、事前に把握しておくべきデメリットも存在します。
治療を検討する際は、これらの点を十分に理解し、納得したうえで判断することが大切です。
効果が永続的ではない
ボトックス注射の効果は一時的なものであり、永続するわけではありません。
前述したように、効果の持続期間は平均して3~6ヶ月程度です。
時間が経つと、ブロックされていた神経伝達が再開し、筋肉の動きが元に戻るため、再びシワが目立つようになります。
そのため、効果を維持するには定期的な再施術が必要となり、継続的な費用と時間がかかる点はデメリットと言えるでしょう。
医師の技術力で仕上がりが左右される
ボトックス注射はシンプルな施術に見えますが、医師の技術と経験が仕上がりを左右する繊細な治療です。
特にほうれい線周辺は、笑顔や食事など、日常のさまざまな表情や機能に関わる筋肉が密集しているエリアです。
注入する薬剤の量が多すぎたり、注入する位置がわずかにずれたりするだけで、表情が硬くなる、笑顔が不自然になるなどのトラブルにつながるリスクがあります。
そのため、料金の安さだけで選ばず、信頼できる医師のもとで施術を受けることが重要です。
ボトックス注射と他のほうれい線治療の違い・おすすめな方

ほうれい線の原因は一つではないため、アプローチ方法もさまざまです。
ボトックス注射以外にも、ヒアルロン酸注射、HIFU、スレッドリフト、ポテンツァなど、効果的な治療法が多数存在します。
それぞれの特徴を理解し、ご自身のほうれい線の状態や目指すゴールに合ったものを選ぶことが大切です。
ここでは各治療法の違いを表にまとめ、それぞれの詳細を解説します。
| 治療法 | おすすめな方 | 特徴 |
|---|---|---|
| ボトックス注射 | 表情のクセでできる『動的なほうれい線』が気になる方 | 筋肉の動きを抑制し、シワの悪化を予防。ダウンタイムが少ない |
| ヒアルロン酸注射 | 無表情でも深く刻まれた『静的なほうれい線』がある方 | シワの溝を直接埋めて持ち上げる。即効性があり、たるみにも有効 |
| ハイフ | 顔全体のたるみによってほうれい線が目立つ方 | SMAS層を引き締め、リフトアップ。コラーゲン生成を促進 |
| スレッドリフト | 頬のもたつきなど、広範囲のたるみを引き上げたい方 | 溶ける糸で物理的にたるみを引き上げる |
| ポテンツァ | ほうれい線に加え、毛穴や肌質も同時に改善したい方 | マイクロニードルと高周波でコラーゲン生成を強力に促進。複合的な肌悩みに対応 |
深いシワには『ヒアルロン酸注射』
加齢により深く刻まれてしまったほうれい線には、ヒアルロン酸注射が第一選択となることが多いです。
ヒアルロン酸をシワの直下に注入し、肌を内側から物理的に持ち上げることで、溝を浅く見せます。
効果が施術直後から分かりやすいのが大きなメリットです。
ボトックス注射と組み合わせることで、筋肉の動きを抑えつつ溝を埋めるという相乗効果が生まれ、より滑らかで自然な仕上がりが期待できます。
肌のたるみには『ハイフ』
頬の脂肪が下がることでほうれい線が目立っている『たるみほうれい線』には、ハイフが効果的です。
高密度の超音波エネルギーを、皮膚の深い層にあるSMAS筋膜にピンポイントで照射し、熱収縮を起こさせることで、肌の土台から引き締めます。
メスを使わずにリフトアップができるため、『切らないリフト』とも呼ばれています。
広範囲のリフトアップなら『スレッドリフト』
ほうれい線だけでなく、フェイスライン全体のもたつきや口元のたるみなど、広範囲のたるみをしっかりと引き上げたい方には、スレッドリフトがおすすめです。
スレッドリフトは、コグと呼ばれるトゲのついた特殊な医療用の糸を皮下に挿入し、たるんだ皮膚組織を物理的に持ち上げる治療法です。
部分的な引き締めを目的としたショートスレッドとは異なり、より強力なリフトアップ効果と長い持続期間が期待できます。
糸を挿入した周辺ではコラーゲンの生成が促進されるため、肌の内側からハリや弾力がよみがえる効果も見込めます。
メスを使わずに本格的なリフトアップをしたいと考える方に適した施術です。
複合的な悩みには『ポテンツァ』
ポテンツァは、極細の針を皮膚に刺し、針先から高周波(RF)の熱エネルギーを照射する治療法です。このプロセスが真皮層に創傷治癒反応を引き起こし、コラーゲンやエラスチンの生成を強力に促します。
ほうれい線のようなシワやたるみだけでなく、毛穴の開き、ニキビ跡、肌質の改善など、一台でさまざまな肌悩みにアプローチできるのが強みです。
薬剤を均一に浸透させるドラッグデリバリーシステムも搭載しており、肌悩みに合わせた薬剤を併用することで、さらなる効果が期待できます。
まとめ
この記事では、ボトックス注射がほうれい線にもたらす効果と、他の治療法との違いについて詳しく解説しました。
ボトックス注射は笑った時などにできる『動的なほうれい線』の予防と改善に効果を発揮しますが、すでに深く刻まれたシワやたるみが原因の場合は、ヒアルロン酸注射やハイフなど他の治療法が適していると言えます。
大切なのは、ほうれい線の原因を正確に診断し、それに合った最適な治療法を選択することです。
カラーグランツクリニックでは、患者様一人ひとりの『自分色に輝く』毎日をサポートするため、丁寧なカウンセリングを何よりも大切にしています。
ボトックス注射はもちろん、ヒアルロン酸注射、ハイフ、ポテンツァなど、ほうれい線に対する幅広い治療選択肢をご用意しております。
ほうれい線でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
ボトックスご予約・お問い合わせはこちら
執筆者

院長
天本 夏希Amamoto Natsuki
Color GlanZ Clinicのホームページをご覧いただき、ありがとうございます。クリニックにご来院くださる皆様が「自分らしさ」を大切にできるよう、そして毎日鏡を見るたびに「Color GlanZ Clinicへ来てよかった」と思っていただけるような施術をご提供できるように、現状に満足することなく、学び続けることを心掛けております。
経歴
- 2015年3月 佐賀大学医学部卒業
- 2016年4月 国立病院機構佐賀病院 初期研修医
- 2018年4月 湘南美容クリニック福岡院勤務
- 2019年11月 福岡市内美容皮膚科勤務
- 2023年9月 Color GlanZ Clinic勤務
